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Ⅵ.自立維持管理型産業構造
延々と物を作り続ける産業構造では、いずれ地球を壊しきってしまいます。

そこで地球環境破壊の防止を考慮した場合、物を延々と作り続けない産業構造が必要になります。(破滅を食い止める具体的方法の提案)

例えば延々と物を作り続けない新たなコミュニティを造り、物質文明をすみわけ、個人の嗜好性よりも機能性や耐久性、利便性や審美性を重視し、デザイン的に洗練された必需品を、必要最大限(総ての人で共用できる必要量であり、稼働率に基づき過不足がなく誰もが不自由なく利用できる保有量=必要最大限)生産し、その後、維持管理へと切り替え、コミュニティごとに製造物の保守点検と維持管理運営を行えば環境破壊を食い止める事が出来ます。

物づくりを継続し続ける労働力を、物を必要量生産した後に維持管理運営へ転換し、維持管理運営を行う事を自立維持管理型産業構造と呼びます。

物の嗜好性は千差万別であり、総ての人の嗜好や用途に合せて無秩序で無制限に物を作る事は、地球環境という物質的限界から考えても事実上不合理です。

また人はどのような物を作っても、いずれは飽きる(又は個人の寿命が尽きる)という点も考慮することが大切です。

人は満ち足りた時に、初めて利他的な発想が出来るとも言われていますが、満ち足りるどころか限りがないということに気付く必要があります。

それというのも個人消費をベースとした経済構造であるが為、飽きさせることが無いように次々と品物が作られるからであり、これが物質至上主義を生み何時まで経っても人々が利他的な発想を出来ない原因となっているからです。

このままでは魂が完全に腐敗してしまいます。

そこで究極の物づくりを行い共用し、物に対する執着心と拘りから脱却できるシステムを作る必要があります。(魂至上主義へシフト)それには最新で最高の技術が必要になり、各企業は得手不得手を補い合い究極の物作りを行わなくてはなりません。

例えばコミュニティ内では先の嗜好と同様に、総ての人を教育や躾でコントロール出来ないことを考慮し、個人に車を所有させ法規を守らせるのではなく、基本的な交通ルールはコンピューターやロボットに任せ、交通違反や事故の防止を行い、クリーンでエコロジーな究極の車を稼働率に基づき必要最大限の生産を行い、乗車人数に合わせ何時でも何所でも誰もが利用できる交通網を造り、乗車場所から目的地までをコンピューターで運行することが望ましいと考えます。(法規のシステム化)

またシャネルやエルメスなどのバッグや小物がデザイン的にも機能的にも本当に優れたものであるならば、それは総ての人にとっての必需品と言えるはずです。

本物故に総ての人に公平に使ってもらう事ができる、これこそが究極の物づくりのあり方と言えるのではないでしょうか。(皆が持てば残るのは本質だけ=所有する意義が問われる)

理想的なコミユニティを新たに造り、物づくりを続けなくても良い環境(生活特区)を確保し徐々に移り住み、維持管理や修理に必要な部品の生産ラインをコミュニティの中へ移設することで、無限に続く物作り産業から脱却することが出来ます。またこれによって初めて地球環境破壊に歯止めを掛けることが可能になります。

今日までのような浄水器や空気清浄機など機械文明に頼る生活環境の改善方法では、材料を調達し組み立て、機械を生産し輸送することでかえって環境破壊を進めます。いわゆる市場経済万能、経済成長至上主義のままでは間違いなく地球環境を壊しきってしまうということす。

自然環境を元に戻し自然が備える自浄性を高める必要性は誰にでも理解できます。
しかし問題はこれを実行すると大量生産と大量消費頼みの市場経済論理と、物づくり産業構造の原理に反するため、何時まで経っても理想的な自然環境は造れません。これが良くない事が分かっていても止められない経済構造と産業構造であり、林檎が腐る林檎箱になっている所以です。

医療も医療行為(治療行為)を極力必要としない社会環境を作ることが最終的な目標(本業)です。しかし現実には、医療器械や知識や技術は日進月歩していますが病人(罹患者数)は益々増加し、医療費も年々増加しています。

この矛盾も医療が市場経済の中にあり、医療行為を施せば施すほどお金が儲かるシステムになっているからと考えられます。(医院経営という発想)

つまり市場経済のままで本業を極める努力をすれば、言う事と行う事に矛盾が生じるということです。正論を貫き通す事をすれば必ず失業又は廃業へ追い込まれるシステムになっているということです。即ち市場経済は作り、売り、行うことで生活の糧となるお金を得る事が出来るシステム故に、綺麗ごとでは生きられないのです。

また軍需産業において核兵器は誰もが良いとは思っていません。
しかし、核兵器を製造している人々にも家族があり子供もいます。
核兵器に反対することは簡単ですが、核兵器の製造に関わる人々の生活面の保障まで考慮することは難しいことです。

これを解決する為には、例えば代替職業の提案または代替生活圏(エスケープエリア)の提供まで行わなければより良い改革とは言えないのです。

当然のことですが戦闘兵器を必要とする社会環境があり続ける限り、戦闘兵器を捨てることは出来ません。
同様に大量生産大量消費依存の市場経済である限り、生産量を減らすことや生産を中止することで自然環境の保護を行うことなど到底出来ないということです。

従って戦闘兵器を必要としない社会システムの提案、つまり戦争をしなくてもよい社会のあり方の提案や、生産量をセーブし自然環境保護が出来る代替経済システムの提案など、本質を極めることができる世界へ作り替えることこそが本当(根本的)の問題解決に繋がるということです。(詭弁は無用、本音で生きる)

しかし、今は未だお金が無いと生きられない現状や利権構造社会に甘んじる精神構造(魂)で居るので、これらの社会構造改革を行うことなど到底なせる業ではありません。

そうなるとまずどのようにして人の精神構造(魂)を替えるのかが問題になります。

そこで具体的に魂を替える方法としては、「自分は誰?」という究極の謎を解き目覚めることではないかと思われます。(第一は精神の立替)

そして「自分が誰?」なのかの解を基盤に物質的な問題解決を目指し、新たな場所(エリア)に理想的なコミュニティを創り、徐々に移り住みながら古い社会(「自我」社会)から無理なく脱皮して行く事が理想的ではないかと思われます。(第二は社会、コミュニティの立替)

赤信号で待っている子供たちの脇を、要領こそ大人の特権だといわんばかりに信号を無視して渡る大人を見たとき、子供たちは教育とは何かの本質を目の当たりにすることになります。(教育やルールを学ぶ意味が解らなくなる。大人になりたくない)

大人は現状に甘んじ自分を偽り妥協して生きていけますが、純粋な魂を持つ青少年には耐え難いことなのです。魂は知っているからです。
癒されても、癒されても、癒され続けなければならない環境を、何時になったら本気で作り替えるのでしょう。

夢もなく、本音もなく、矛盾だらけの世の中を、作り替えない限り、社会現象として起きている、「ニート(Not in Employment, Education or Training= NEET)」や「フリーター(フリー・アルバイター)」や「パラサイトシングル(独身で親に寄生する生活者)」の根本的な魂の解決は難しいと思います。

よって以上の条件をクリアーするためには「自分は誰?」の謎を解き、既存の主義や経済やお金と税金のあり方とは、まったく異なった新しい主義と、経済システムと、産業構造を備えるコミュニティの提案と新たな場所への新設が不可欠と考えられます。

また最終的に造る理想的な社会構造(理論)とシステム(理論)を先に示し、モデル的コミュニティとして新たな場所へ実際に造れば(実践)、人々の困惑を避け安心感を提供することが出来ます。

これによって魂が替わり、理想的なコミュニティが出来、現在の経済システムと切り離されることで本業(天職)をまっとうすることが出来る地域社会が完成します。(生命維持をシステムで作り保証し、天性と創造性を発揮出来る社会)

これらのことを踏まえて社会構造改革を考えたとき、
自由公生主義に基づく自給圏経済と自立維持管理型産業構造を基盤とする、
お金や税金を必要としない理想的な社会(生活環境)を、
コミュニティ(生活特区:仮称Uni‐Earth City・U.E.C.)として新天地へ建設し、
LOHAS(ロハス): Lifestyles Of Health And Sustainability 」的な発想である健康で地球環境を意識した持続可能な経済社会の実現を行うという選択肢があってもなんら不思議ではないはずです。


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Ⅴ.拝命社会 (命を大切にする社会)



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